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羽生千夜一夜 

羽生さくる 連続ブログエッセイ

守護

自宅近くの調剤薬局の出口に、自転車が停まっていて、小さな女の子が後ろの座席に乗せられていた。

その横に、女性が立っている。

買い物帰りのようで、荷物を持ったまま、女の子を見てそこにいた。

 

歩いて近づいていたわたしが、様子を把握できる距離まできたとき、薬局から女の子の母親が出てきた。

女性は、母親に会釈してわたしと同じ方向に歩きだした。

 

わたしは理解した。

女性は通りすがりに、自転車に一人で座っている女の子を見つけて、倒れたりしないかと心配になり、母親が出てくるまで見守っていたのだ。

母親は会釈を返していたが、女性がそこにいた理由はわからなかったのではないか。

 

わたしは女性の後ろについてしばらく歩くことになった。

病院からワンブロック先で彼女は道を曲がり、二軒めにある家に入っていった。

近所の人だったようだ。

 

自転車にこどもを乗せたまま置いていっては危ないわよ。

そんなことはいわずに、こどもの安全を願う人がいて、こどもは守られる。

 

 

 

 

 

 

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