羽生千夜一夜 

羽生さくる 連続ブログエッセイ

号泣三本

まずはお詫びと訂正。

立川シネマシティの貸し切りは、現在も会員になればできるそうです。

これを励みにがんばります。

 

そして、貸し切り上映作を選ぶにあたって、かつてもある雑誌のためにたくさん考えた、このテーマで三本、というのをここでも書いてみようと思う。

最初は「号泣三本」。

 

サイダーハウス・ルール

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=160093

 

シネマシティに一人でいって映画を観はじめたころ。

終わってからお茶を飲むのは高島屋のエミリー・フローゲだった。

サイダーハウス・ルール』のときも、朝いちばんの回を観て、お昼をここで食べた。

かりっと焼けたバゲットのフレンチトーストにナイフを入れながら、わたしはまだ涙をぽろぽろこぼしていた。

人目ははばかっていたのだけれど、止まらなかったのだ。

それくらい泣いてしまった映画。

降水量ナンバーワンだと思う。

マイケル・ケインに完全に籠絡された。

 

 

ギルバート・グレイプ

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=6006

 

これは最初レンタルビデオで見て、その後DVDプレイヤーを導入してから2枚めに買った作品だった。

監督は『サイダーハウス・ルール』と同じ、ラッセ・ハルストレム

わたしにとっては泣かせのハルストレムだ。

22年前の作品だが、青年ジョニー・デップも少年レオナルド・ディカプリオも、これが生涯最高の演技だったのではないかとわたしは思っている。

二人の一挙手一投足に泣ける。

母にもDVDで見せたら、ジョニー・デップの地元の友達役の二人がすごくいいといっていた。

その後何回か見ているうちに、母の言葉がよくわかってきた。

人が人を気遣う優しさにあふれた作品だ。

 

 

『ジョー・ブラックをよろしく』

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=84617

 

ブラッド・ピット観賞用作品、ではなくて、アンソニー・ホプキンスにうっとりするおじさま映画、でもなくて、わたしにとっては、しっかり者の長女が父に捧げる純粋な愛の映画。

マーシャ・ゲイ・ハーデンの最後近くの台詞「パパはわたしのパパだもの」を聴くと毎回ぶわあっと涙が押し寄せる。

いつかマーシャに会って、あの台詞はほんとうに最高ですね、といってまた泣いて、彼女に肩を抱かれたい、というのが妄想に近い夢。

 

 

以上、号泣三本。

こんな紹介でよかったら、この週末にレンタルしてみてくださいませ。