羽生千夜一夜 

羽生さくる 連続ブログエッセイ

七転び八起き

非力でもあることから、家事はぜんぶ苦手だ。

洗濯機から、よじれた洗濯物をひっぱり上げるだけで午前中のエネルギーを使い果たしてしまう。

そこからシーツを竿に干すなんて、もう、ぜったいに、無理。

 

なんてことをいっていても、ジーニーは現れないので、しかたなく自分で干すわけだが、終わったらしばらくはベッドに倒れている。

掃除も、モップかけては倒れ、そのへん拭いては倒れ、効率の悪いことこの上ない。

洗い物も、お皿をゆすぐのに水を受けるだけで重くてへこたれそうだ。

当然終わったら倒れる。

 

体力がないからなのか、ただやりたくないからなのか、自分でもわからないのだけれど、とにかく倒れに倒れている。

平均7回は倒れて、8回めに起きたら、自分にご褒美でお茶を飲みにいくという感じだ。

 

他の人は、どれくらいの体力で家事をこなしているのか知りたいが、体感はできないから難しいだろうなあ。

反対に、わたしの体力を他の人にも体感してもらいたくてもできないし。

 

もしも、体感してもらえたら、この体力ならしかたないですね、といわれるか、こんなに体力あるじゃないですか、ただの怠け癖ですね、といわれるか。

自分としては、倒れているほうが体力通りで、起き上がるのは精神力によるものだと思っている。

 

それでも体は丈夫、というのがまったくの、自分七不思議。