They can't take that away from me.
フレッド・アステアの歌に、
君の帽子のかぶりかた
君のお茶のすすりかた
その思い出のすべて
誰も僕から奪えない
という詞がある。
映画では女性をかきくどく歌だけれど、思い込み人間としては、もっとせつない解釈もしてしままう。
愛する人を失いたくないと、激しく願っても叶わないとき。
叶わなかったとき。
それでも失われないものがある。
ひらめくほどに軽やかで、手にのるほどに小さくて、確かなもの。
そこに頬を寄せて愛はつづく。