羽生千夜一夜 

羽生さくる 連続ブログエッセイ

I am here for you 2

愛とはただ在ること...

 

一夜明けて考えてみると、自分のしてきたことを、そう「だめだった」「なってなかった」と否定することもないかな、と、ちょっと尊大気味に。

 

そのときそのときには「いまはこれが精一杯」(by ルパン三世)だった。

わがままだったことも、押しつけだったことも、ひとりよがりだったことも、そのときには「愛しているから」と思っていた。

 

ただ、そうしているうちに、少しずつ成長し、前進してたどり着く言葉がある。

それが、昨夜の

「あなたのために、わたしはここにいます」

だったのだ。

 

「わたし」が「わたしである」ことを疎かにしたまま、この言葉を口にすると、そら言になるだろう。

自分の心と体をひとつにしてから、落ち着いて、愛する人にいってみてください、とハン師は勧めている。

 

「わたしは本当に、あなたのためにここにいます」

 

書き写していると、この言葉に実際的な力があることが感じられる。

どうしたら愛する人に愛されるのだろう、どうしたら気持ちがわかってもらえるのだろう、なにをすれば、どう考えれば、どんな自分になっていれば。

不安のなかで、問いは波のように後から後から襲ってくる。

 

いくつ問いがあろうとも、答えは一つだったのだ。

I am here for you.

 

尊い命が、もう一つの尊い命のために「ある」。

人を創った神の見たいものは、そうして輝くわたしたちの命の光に違いない。