羽生千夜一夜 

羽生さくる 連続ブログエッセイ

上から順に

駅のプラットフォームにいるときなど、年上の女性になにか聞かれることがよくある。

わかる範囲で答えるのだけれど「ありがとう」が聞こえないうちに彼女たちは去っていく。


最近では、もう、これはそういうものなんだとあきらめていた。


すると先日、街なかで、ある年上の女性が、もっと年上の女性に「ありがとう」をいってもらえなかった様子を目の当たりにした。


年上の女性も、同じ目に遭っていたわけだ。

最年長の女性から年下の女性に向かって「ありがとう」の空バケツのリレーが行われているかのようだ。


年下の女性に対し、どんな態度を見せるかが、その女性の気立てを明らかにする。


わたしはそう思っているから、年下の女性にすごく感じをよくする。

意図的なので気立てがいいの反対ということだけれど。


年上の女性に対しても、必要以上に礼儀正しく感じよくする。

相手が無礼だった場合に備えてのことだ。


いずれにしても、書いてみるとよくわかる。

わたしの性格の悪さ。


もっと自然にふるまおう、わたしよ。