そしてテーマ
一人称を選び、書く相手を定め、文章のモードをイメージして。
ではおもむろにテーマを。
テーマは、相手に伝えたい感情から起こしていくといいと思う。
また恋文にたとえると「好き」な気持ち、心臓がそのままハート型になってしまったかのようなどきどきする気持ち、それを伝えるために、なにについて書いたらいいか。
そのまま「すきすきすき」って書いても伝わるのだけれども、相手がその手紙を読み終わったときに「す、き」と心に残るような書きかたもある。
残すための、テーマ選びなのだ。
文章自体は、読まれる時間によって流れていくが、感情から起こしたテーマで書いてあると、ときに、読んだ相手のなかで同じ感情が立ち上がる。
書き手と読み手が文章によって感情を分かち合うわけだ。
その感情は流れない。
半分は読み手自身のものだからだ。
喜怒哀楽、そしてそれらのグラデーション。
どんな感情であっても、相手に伝えたい気持ちをまっすぐ見つめ、そこから書くことを考える。
すべての場合に共通するのは、相手を大切に思う気持ちだ。
リアルにはまだ知らない相手を大切に思う気持ち。
それは必ず伝わり、相手はその先を読んでくれるだろう。